大人の矯正治療

大人の矯正治療

Adult orthodontic treatment

大人の矯正治療とは

About

大人の矯正治療とは

顎の成長が完了している大人の矯正治療では、矯正装置を使って歯を移動させ、美しいだけでなくきちんと機能する歯並びになるように治療を行ないます。
また、子どもの矯正治療とは異なり、さまざまな矯正装置のなかから予算やライフスタイル、治療期間など、患者さまの要望により適したものを選択して治療することが可能です。
当院では、歯の裏側に取り付ける矯正装置や、薄く透明なマウスピース型の矯正装置など、「目立たない矯正装置による治療」に力を入れています。
目立たない矯正装置なら、周囲の目を気にせずに矯正治療ができます。「金属の目立つ矯正装置に抵抗がある」「周りの人に知られずに矯正したい」という方は、ぜひ当院にご相談ください。

こんな方におすすめ

  • 子どものころから歯並びがコンプレックスだった方
  • 目立つ矯正装置がイヤで矯正治療をあきらめていた方
  • 見た目の印象が重要な職業に就いている方
  • 就職や結婚など大切なイベントに向けて見た目を整えたい方
  • 歯並びが乱れているために歯磨きしにくい方
  • 噛み合わせが悪く、しっかり噛めない方

大人の矯正治療のメリット・デメリット

メリット

口元のコンプレックスを解消できる
歯並びが悪いことが気になっていると、見た目に自信をもちにくいものです。矯正治療で歯並びが整うと口元のコンプレックスが解消され、口元を隠すことなく自信をもって思いきり笑えるようになります。
虫歯や歯周病を予防しやすい
歯と歯が重なって生えているような不正咬合は、歯ブラシが隅々まで届きにくく虫歯や歯周病のリスクが高い状態です。一方、矯正治療で整った歯並びなら歯磨きもスムーズで、虫歯や歯周病になりにくい清潔な口内環境を保てます。
顎関節や体の不調を改善・予防できる
噛み合わせが悪い状態を放置すると、顎関節症になりやすいばかりか、全身のバランスが乱れて肩こりや腰痛、頭痛などが引き起こされることがあります。矯正治療で噛み合わせを整えると、そのような顎関節や体の不調の改善や予防が可能です。

デメリット

抜歯が必要となる可能性が高い
顎の成長が完了している大人の矯正治療では、子どもの矯正治療のように顎の成長を促進させることはできません。そのため、歯並びを整えるために顎のスペースが足りないケースでは、抜歯が必要となることが多いです。
固定式の矯正装置は歯磨きしにくい
歯に取り付けて固定するタイプの矯正装置の場合は、どうしても矯正装置の周囲に汚れが溜まりやすく、歯磨きも簡単ではありません。歯科衛生士の指導に従い、磨き残しができないよう毎日丁寧に磨く必要があります。
歯根が短くなる場合がある
矯正装置で歯を移動させる際に過剰に歯に負荷がかかることで歯根が短くなる場合があります。多少歯根が短くなっても歯がすぐに抜けるような心配はありませんが、歯周病にかからないように注意が必要です。

中学生・高校生の矯正治療

中学生・高校生の矯正治療

中学生・高校生になると永久歯が生えそろうので、大人の矯正治療と同じく歯を移動させる本格的な矯正治療を開始することができます。大人に比べると骨や歯周組織の新陳代謝が活発なので歯を移動させやすく、治療期間も短くすむ可能性が高いでしょう。
思春期は自分の見た目に対する意識が高まるため、歯並びが悪い場合はそれをコンプレックスに感じて自信を失ってしまうこともあります。多感な時期だからこそ、矯正治療で早期に歯並びを整え、自信をもてるようにすることは心の健康においてとても重要です。
矯正装置の見た目が気になる場合は、歯の裏側に矯正装置を取り付ける舌側矯正や目立ちにくいマウスピース型矯正装置(インビザライン)による治療も可能なので、ぜひご相談ください。

大人の矯正治療の種類

Type

  • 表側矯正

    表側矯正

    オーソドックスな矯正治療です。ブラケットとよばれる金属製の装置を歯の表面に接着し、その中央にある溝にワイヤーを通して引っ張ることでしっかりと歯を動かします。

  • 舌側矯正

    舌側矯正

    ブラケットとワイヤーによる矯正装置を歯の舌側(裏側)に取り付け、ワイヤーを引っ張ることで歯を動かします。装置が見えにくいので、周囲に気づかれにくい治療法です。

  • マウスピース型矯正装置(インビザライン)による治療

    マウスピース型矯正装置(インビザライン)による治療

    透明なマウスピース型の矯正装置を装着することで歯に少しずつ力をかけ、歯を移動させる治療法です。目立ちにくいうえに食事や歯磨きの際には取り外すことができます。

  • 歯科矯正用アンカースクリューを用いた治療

    歯科矯正用アンカースクリューを用いた治療

    歯科矯正用アンカースクリュー(小さなネジ)を顎骨に埋め込んで固定源とし、歯を移動させる治療法です。難しい方向にも歯を移動させられるため、治療期間の短縮を図れます。

大人の矯正治療の
よくあるご質問

FAQ

治療中に痛みを感じることはありますか?
矯正治療では、歯が動くときに痛みを感じることがあります。とくにワイヤーを使った矯正装置を取り付けた直後は痛みを感じやすいですが、長くても1週間以内におさまることがほとんどです。マウスピース型矯正装置(インビザライン)による治療の場合は、ワイヤーを使った矯正装置ほどの痛みはなく、締めつけられるような痛みがあるものの、ほとんどが2~3日以内におさまります。
治療中は食べるものに気をつける必要はありますか?
ワイヤーを使った矯正治療の場合は、おせんべいやフランスパンなどの硬い食べ物は矯正装置がはずれたり壊れたりすることがあるため、できるだけ避けてください。また、ガムやキャラメルなどの粘着性の強い食べ物も、装置についてしまうと取り除くのが難しいので避けましょう。マウスピース型矯正装置(インビザライン)による治療の場合は、食事の際には矯正装置を取り外すことができるので、普段どおりの食事で問題ありません。
50歳を過ぎているのですが、矯正治療は可能ですか?
もちろん可能です。ただし、50歳以上の方は歯周病を発症している可能性が高くなります。歯周病を放置すると歯肉や歯の周囲の骨を破壊して歯が抜け落ちてしまうことがあるため、歯周病の患者さまには矯正治療と歯周病治療を並行して進める治療がおすすめです。当院では矯正治療と歯周病治療を並行して進める治療に積極的に取り組んでおり、より良い治療を提供できますので、ぜひご相談ください。
妊娠中でも矯正治療はできますか?
妊娠中でも矯正治療は可能です。実際に矯正治療中に妊娠された方も、無事に出産されています。ただし妊娠中のレントゲン撮影は、胎児への影響を考えると避けたほうが良いでしょう。矯正治療を開始してから妊娠した場合は問題ありませんが、妊娠中に矯正治療を検討している場合は、出産後にレントゲン撮影を行ないます。
大人の矯正治療と子どもの矯正治療はどう違うのですか?
子どもの矯正治療では、顎の成長をコントロールできるため、歯に対して顎のサイズが小さい場合には顎の成長を促すことで抜歯せずに歯並びを整えられる可能性があります。一方、すでに顎の成長が終わった大人の矯正治療では、症例によっては抜歯が必要です。 大人の矯正治療のメリットとしては、治療へのモチベーションが高く最後までスムーズに治療が進められる点や、治療中もお口を清潔に保ちやすい点があげられます。
矯正治療にともなう一般的なリスク・副作用
  • 機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • 最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
  • 治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生えそろっている場合は、一般的に1年半~3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1~2年、永久歯がすべて生えそろったあとに行なう第2期治療で1~2年半を要することがあります。
  • 歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
  • 装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
  • 治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
  • 歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
  • ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
  • ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
  • 治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
  • 治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
  • 問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
  • 歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
  • 矯正装置を誤飲する可能性があります。
  • 装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
  • 装置を外したあと、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
  • 装置を外したあと、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
  • 顎の成長発育により、歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
  • 治療後に、親知らずの影響で歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
  • 加齢や歯周病などにより、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
  • 矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。
舌側矯正にともなう一般的なリスク・副作用
  • 機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • 装置に慣れるまで発音しづらいなどの症状が出ることがあります。
  • 矯正装置を装着している期間は、適切に歯磨きができていないと、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。歯磨き指導をしますので、毎日きちんと歯を磨き、口腔内を清潔に保つようご協力をお願いします。
  • 歯磨き、エラスティック(顎間ゴム)の使用、装置の取り扱い、通院などを適切に行なっていただけない場合、治療の期間や結果が予定どおりにならないことがあります。
  • 成長期の患者さまの治療では、顎骨の成長を予測し、現段階において適切な治療を行ないますが、まれに予期できない顎の成長や変化によって治療方法や治療期間が大きく変わることがあります。また、顎の変形が著しい場合には、矯正治療に外科的処置を併用することがあります。
  • 歯を移動させることにより、まれに歯根の先端がすり減って短くなる「歯根吸収」を起こすことがあります。しかし、適切な矯正力で歯を移動させることでセメント質(歯根表面を覆っている組織)が修復されるため、歯根吸収のリスクを軽減できます。
  • 歯の周囲の組織は、治療前の状態に戻ろうと「後戻り」する性質があるため、治療後も数ヵ月から1年に1回ほどの頻度で通院いただいて歯の状態を管理し、後戻りを防ぐ必要があります。
マウスピース型装置(インビザライン)による治療にともなう一般的なリスク・副作用
  • インビザラインによる治療は、機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • 正しい装着方法で1日20時間以上使用しないと、目標とする治療結果を得られないことがあるため、きちんとした自己管理が必要になります。
  • ご自身で取り外せるため、紛失することがあります。
  • 症状によっては、インビザラインで治療できないことがあります。
  • お口の中の状態によっては、治療計画どおりの結果が得られないことがあります。
  • 装着したまま糖分の入った飲料をとると、虫歯を発症しやすくなります。
  • 治療によって、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • 食いしばりの癖が強い方の場合、奥歯が噛まなくなることがあります。
  • 治療途中で、ワイヤーを使う治療への変更が必要になることがあります。
  • お口の状態によっては、インビザラインに加え、補助矯正装置が必要になることがあります。
  • 治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
  • 薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器です。日本では完成物薬機法対象外の装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外となることがあります。
薬機法において承認されていない医療機器「インビザライン」について

当院でご提供している「マウスピース型矯正装置(インビザライン)」は、薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器となりますが、当院ではその有効性を認め、導入しています。

未承認医療機器に該当
薬機法上の承認を得ていません(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2023年5月18日最終確認)。
入手経路等
インビザライン・ジャパン株式会社より入手しています。
国内の承認医療機器等の有無
国内では、インビザラインと同様の性能を有した承認医療機器は存在しない可能性があります(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2023年5月18日最終確認)。
諸外国における安全性等にかかわる情報
情報が不足しているため、ここではインビザラインの諸外国における安全性等にかかわる情報は明示できません。今後重大なリスク・副作用が報告される可能性があります。
医薬品副作用被害救済制度対象外
日本では完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
※当該未承認医薬品・医療機器を用いた治療の広告に対する注意事項の情報の正確性について、本ウェブサイトの関係者は一切責任を負いません。
歯科矯正用アンカースクリューを用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用
  • 公的健康保険対象となる使用方法と、公的健康保険対象外の自費診療となる使用方法があり、自費診療となる場合は保険診療よりも高額になります。
  • 骨と化学的な結合をしないため、患者さまの骨の状態や口腔衛生状態によっては脱落することがあります。
  • 脱落した場合は再埋入を行なうことがあります。脱落部分の骨の穴が回復するまで数ヵ月の時間を要するため、別の部分に埋め込むことがあります。
  • 歯科矯正用アンカースクリューは骨に埋まっていますが、その頭部は歯肉の外にあるため、ケアを怠ると骨に感染することがあります。
  • 歯科矯正用アンカースクリューは歯根の間に埋入されることが多いため、埋入時に歯根を傷つけることがあります。
部分矯正にともなう一般的なリスク・副作用
  • 機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • 前歯6本だけを治す方法なので、噛み合わせは改善できません。噛み合わせの改善を希望される方は、全顎の矯正治療が必要となります。
  • 症状によっては、でこぼこの前歯がきれいに並ぶスペースを確保するため、歯と歯の間を削る必要があります。しかし、エナメル質(歯の表面)を0.3~0.8mmほど削る程度なので、歯への支障はほとんどありません。
  • 前歯だけの治療となり動きが限られているので、症状によっては希望どおりに仕上がらないことがあります。